骨粗しょう症治療薬を服用している方の歯科治療
みなさんこんにちは!「もがき歯科医院」です。前回のブログで骨粗しょう症治療薬を服用されている方は歯科で抜歯等を行う際は注意が必要なことを少し述べさせていただきました。骨粗しょう症は骨が造られるスピードと吸収されるスピードのバランスが崩れ、骨に鬆(す)が入ったように骨の中がスカスカの状態になり、背骨や手首の骨などがわずかな衝撃でも骨折をしやすくなる病気です。
症状が進行すると寝たきりとなり介護が必要な状態になることがあります。厚生労働省などによると患者のおよそ80%が女性といわれております。
骨粗しょう症は、加齢や閉経以外に食事や運動の習慣などが深く関わっているため、骨の生活習慣病とも呼ばれ、食事療法や運動療法も骨粗しょう症の予防には欠かせません。しかし、骨粗しょう症を発症した場合には薬が治療が中心となります。骨粗しょうの治療薬は作用によって以下の3種類に分けられます。
(1) 腸からのカルシウムの吸収を促進し体内のカルシウム量を増やす薬:活性型ビタミンD3製剤
(2) 骨の形成を促進する薬:活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤、テリパラチド(副甲状腺ホルモン)
(3) 骨吸収を抑制する薬:女性ホルモン製剤(エストロゲン)、ビスフォスフォネート製剤、SERM(塩酸ラロキシフェン)、カルシトニン製剤上記の治療薬の中で(3)のビスフォネート製剤を使用した治療薬を服用されている方は、歯科で抜歯や歯周外科手術等の観血処置(出血を伴う処置のこと)を受ける場合は注意が必要です。
ビスフォネート製剤の治療薬を服用したまま抜歯などを行った場合、顎骨壊死(傷が治らず顎の骨が腐ってしまうこと)や顎骨骨髄炎(顎の骨の中の骨髄に炎症が起こる病気)になってしまうことがあります。
従って骨粗しょう症治療薬を服用されている方が歯科を受診される際の重要なポイントは以下の2点です。
(1)歯科を受診する前に薬をもらっている病院、医院、または薬局から薬の情報を入手しておく。
(2)受診するときは問診表等に薬の情報を記入し、持っている方はお薬手帳を提示する。もがき歯科医院